併用住宅のここに気をつける

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単なる「1+1」ではない。

大事なのは業者選び

併用住宅は、必ず「住まい」とプラスアルファのエリアを持ちます。
住まいだけの専用住宅とは異なり、目的の異なる複数の機能空間を併せ持つ建物と言えます。つまりは建物全体としてのバランスを保ちつつも、全く異なる目的の空間を同時に機能させる必要があります

例えば、ビジネス的な側面を持つ併用住宅であれば、心地よい住まいを実現しつつ、ビジネスを意識した、集客や効率化を設計計画に取り込む必要があります。また、「住」から「職」、「職」から「住」の移動がスムーズとなるため、オン・オフの精神的な切替が自然に移行出来る様に設計計画に取り入れる事 も快適な併用住宅を実現する上で重要なポイントと言えます。

1+1≠2を自覚する

クライアントにとって「ビジネス」や「趣味・志向」空間は、住まいと密接な関係になります。
例えば今までならば、通勤に要した「移動時間」が掛かっていましたが、併用住宅となると「移動時間」は限りなくゼロに等しくなり、「ビジネス」「」がより身近で密接な存在となります。クライアントにはとても便利になる反面、切り替えが曖昧になるといった弊害が発生する場合がありますが、工夫一つでメリットのみ享受する事が可能となります。
これが「1+1=3」の発想です。工夫や配慮がない併用住宅はクライアントによっては、場合によっては「1+1=0.5」の様なマイナスに機能してしまう事もあるので注意したい所です。

オン・オフの実現

多く併用住宅では人の出入りが専用住宅より多く、場合によっては他人が同じ建物を使う場合が出てきます。そこで重要となるのが、公と私、それぞれのエリアのつくり方、すなわち物理的に密接した2つの空間が、「全体として融合しつつも、切り分けられた空間づくり」を成立させる事です。こういった事に少し神経質になるくらい注意して設計する事が、満足度が高く、使い勝手の良い併用住宅が成立するための重要なポイントです。

「プラスアルファ」を共有出来るつくり手と・・・

住宅と併用する「エリア」は多くのクライアントにとって「生活の基盤を担うもの」や「生きがい」であったりとクライアントにとってウェイトが高いスペースと言えます。クライアントが重要視する、この「エリア」を理解し、イメージを共有してくれるつくり手(建築家)と進める事が成功の近道と言えます。

柔軟な空間づくり

どんなクライアントでも「将来起こり得る変化」全ては予測不可能です。
細部のこだわりを実現しつつも、将来的な生活・ビジネス・ライフスタイルなどの変化に柔軟に対応出来ると、より良い併用住宅と言えます。
例えば、子供は将来独立するものだと考えるならば、子供部屋を将来的に賃貸住宅として簡易にリフォーム出来るように、予め設計に加味するなどもひとつの例と言えます。

コスト意識

併用される「エリア」は、ビジネス的でも趣味・志向的なものを問わず、共通して、クライアントにとって“こだわり”が非常に強いエリアとなります。そのため、住宅部分と併せて全ての希望をそのまま叶えたら膨大なコストになってしまい大幅な予算オーバー事を招いてしまう事が多くなります。そのため優先順位を見極めてコストを掛けるべきところ、抑えるべきところで切り分け、全体のバランスをコントロールする事(ここが実は建築家の腕の見せ所ですが・・・)も、非常に重要なポイントです。

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